福祉人にとって1番大切だけど1番難しい?自己覚知を徹底解説④

チームづくり

今回も自己覚知の徹底解説を続けます。(今回が最終回)
第1回では、なぜ自己覚知が大切なのか?を書きました。
→ 1番大切だけど1番難しい?自己覚知を徹底解説①

第2回では、自己覚知が難しい理由と、
どんなことを自己覚知すると効果的なのか?を書きました。
→ 1番大切だけど1番難しい?自己覚知を徹底解説②

第3回では、どのように自己覚知したら良いのか?
その方法を書きました。
→ 1番大切だけど1番難しい?自己覚知を徹底解説③

そして今回が最終回。テーマは自己覚知の習慣化です。

私は自己覚知の習慣化こそ大切だと思っています。
というのも、自己覚知は1度したからそれで終わりと
いうわけもなく、毎日、毎日続けて行く必要があります。

まずはその理由からまとめてみます。

 人は日々変わり続けるから

当たり前のことですが、昨日の自分と今日の自分が
全く同じということはありません。

体重だって増減していますし、
気持ちや体調だって変わります。
毎日周囲では様々なことが起こりますし、
そして確実に1日分老化(成長)しています。

それらの変化を感じながら、日々自己覚知することが必要ではないでしょうか。

 人は日々忘れ続けるから

人間の長所でもあり、短所でもあるのが「忘れる」ということ。

少し前に、「自分にはこういう傾向があるから気をつけないと・・・」
と自己覚知しても、次の時に忘れているというのはよくあることです。

私もついつい、「これは自分の勝手な価値観だ」
ということを忘れて、人にそれを押し付けてしまうことがあります。

「自分のことだから忘れない」ということは無く、
自分のことでも、どんどん忘れていくものです。

都合の良いことだけ覚えていて、
都合が悪いことは忘れるという人がいるようですが、
羨ましいですね。

 準備できるのは自分だけだから

自己覚知をするメリットして何度も書いているのが「準備ができる」ということ。

自分は、こういうタイプの人には、こういう価値観を押し付けやすいな・・・

とか、

自分は、こういう時には怒りが爆発してしまい、人間関係を壊しやすいない・・・

とか、自己覚知できていることによって、
そうならないように、心と体の準備ができるのです。

少し前に流行った言葉で、
「他人と過去は変えられないが、自分と未来は変えられる」
というのがありますが、

「自分の未来を準備できるのは自分だけ」というこを
言っているのだと私は思っていまして、
何事も、自己覚知した上での準備が大切です。

私は「準備と自己覚知」には、密接な関係があると感じています。

では、次の章からどうやって自己覚知を習慣化していくのか
見て行きましょう。

 毎朝見る。定期的に確認する

何事も習慣化には、仕組み化することが大切です。

やる時間を決めることや、何かの行動とセットにすることで
習慣化しやすくなると言われています。

例えば、本格的に仕事が始まる前の、
申し送りや朝礼等に、自己覚知の時間を設定することです。

これは、自分以外の何人かが一緒にやりますので、
衆人環視されていて続きやすいという効果もあります。

また、利用者さんと面談する前には必ず自己覚知をするのも良いでしょう。
面談等に使う用紙を準備するのと一緒に自己覚知する用紙を準備しておくと、
面談の時には、必ずその用紙を目にすることになります。

ちなみに私は一応?毎朝、自己覚知のマインドマップを確認することにして、
その後にメールチェックをするという流れができています。

 信頼できる人と定期的に面談する

これも以前書きましたが、誰かと話(対話)しているうちに、
本当の自分の気持ちに気づくということはよくあるものです。

だとしたら、定期的にそのような機会を設けることも効果的です。
信頼できる人に、自分から面談を申し込めば良いのです。

ちなみに私は、基本的には同僚や部下からの面談申込は大歓迎です。
(最近はオンラインが増えて日程調整もしやすくなりました)

これらの面談の目的も、私がアドバイスすると言うより、
私と話をすることにより、自己覚知をしてもらうことだと思っています。

 人の一般的な心理を知ることも大切

少し自己覚知の範疇を外れてしまうかもしれませんが、
人(自分を含む)の一般的な心理を知ることも大切だと思っています。

例えば「欲求」
マズローの階層欲求は、目にしたことがある人も多いでしょう。

生理的欲求、安全の欲求、社会的欲求、承認欲求、自己実現の欲求ですね。

これについての詳しい説明は省きますが、
自己覚知と欲求も密接な関係があると思っています。

今の自分が、どこまで満たされていて、
何を求めているのか?を定期的に確認すると
見えてくる自分があるかもしれません。

その他、「社会的証明」という、
みんなと同じでありたい、
みんなが良いと言っているものを選びたいという欲求や、

「できればこのまま変わりたくない。変化したくない」という欲求等も
よく知られています。

これらの欲求は、本当に多くの人が多かれ少なかれ持っているものなので、
これらは、自分にそういう傾向があるかどうかではなく、
どれぐらいそいう傾向が強いかとか、
どういう時にそういう傾向が出やすいのか知っておいても良いですかね。

 まとめとおまけ

まとめ 

自己覚知を毎日する理由
・人は日々変わり続けるから
・人は忘れるから
・自分の未来を準備できるのは自分だけだから

自己覚知を習慣化するには?
・毎日確認できるように仕組み化する。
・信頼できる人と定期的に面談を設定する。

そして、自分を含む、一般的な心理を知ることも大切

最後に、福祉人としてぜひ確認してほしい自己覚知があります。

それは、自分が利用者さんを支援する際に、

 やり過ぎるタイプ(手を出し過ぎてしまう傾向がある)のか?
 やらな過ぎるタイプ(手を出さな過ぎな傾向がある)のか? です。

昨今、「自立支援」という言葉を耳にしない日はありませんが、
この「自立支援」が福祉人にとって難しいのです。

もちろん福祉人として、利用者さんが自身で、
何をどこまでできるのか?しっかり把握することは必要ですが、
それと同じぐらい、いやそれ以上に、
支援者が上記のどちらの傾向にあるのか
自己覚知をする必要があります。

つい可愛そうだと思って(感情移入して)、
やってあげ過ぎてしまう事もあれば、
自立支援の名のもとに、
どんなに頑張っても自分ではできないことまで手伝わない事も
ありませんか?
このバランスが本当に難しいですよね。

自分が、どんな時に、どんな人に、どちらの傾向が強くなりやすいのか?
しっかり準備して自己覚知しながら支援することが大切だと思います。

全4回にわたって、自己覚知を解説しました。
「徹底解説」としていますので今後も随時加筆修正していきます。
少しでも福祉人のみなさんの参考になれば幸いです。

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