福祉の職場、スタッフ同士の理解が進むワークはありますか?

チームづくり

私がブログを書く目的の1つは、
福祉事業所等で、このブログの内容等を研修に使って欲しい
ということです。

毎日忙しい福祉現場では、
研修等に割く時間をなかなか取れないかもしれません。
どうしても後回しになりがちですよね。

そしてコロナ禍ですから、
人が集まることを回避します。
ここ数年は益々研修の機会は減少してますよね。

しかし、私はそんな時だからこそ、
研修の時間をしっかり設定し、スタッフの資質の向上や、
コミュニケーションの機会を設けることで、
他の事業所との差別化になると思います。

なにも別に外部講師を呼んだり、
外部研修に出したりだけが研修ではありません。

自分たちで研修を企画して、短時間、小集団で実施しても良いのです。

実際に今私が所属している事業所で実施している研修は、
1回20分~30分程度の、4~5人以内です。

他事業所でも、そのような研修企画のきっかけに、
このブログがなれればいいな・・・
というコンセントで書いています。

では今日の内容に行きましょう。

今日の題材は他者理解です。

福祉の仕事をする上で、
利用者さんを理解することはもちろん必要です。

それと同じぐらい大切なのが
スタッフ、メンバー、同僚を理解することです。

福祉の仕事はチームでの仕事が多いですからね。

今日はスタッフ同士の理解につながるものを中心に、
私が過去に実施したものをご紹介したいと思います。

まずは他者理解について書いた過去記事を紹介させてください。
福祉人に他者理解は必要か?アセスメントとの関係
他者の何を知れば効果的なのか?

偏愛マップ

偏愛マップとは、その名のとおり、
偏って愛する地図です。

1人ひとりがA4等の1枚の紙に、自分の大好きな物や事を
できるだけたくさん書くのです。(書きなぐる感じで良いと思います)

5分とか10分とかの制限時間を設けて書いてもらっても良いですし、
事前にじっくり家で書いてきてもらっても良いでしょう。

そして書いてもらう時にいくつかお願いをします。

・書いた内容は他の人に見せるので、見られても良いことを書く

まさか他の人に見せると思わなかったから書いたのに・・・
と、トラブルになることが時々あります。
ただし、できるだけ偏愛な物事(好きで好きでしょうがない物事)
を書いてもらう方が盛り上がります。

・書くことは、可能な限り具体的にすること。

例えば、サッカーより、浦和レッズの方が具体的ですし、
浦和レッズより、ワンダーボーイ田中達也(古い!)の方がさらに具体的です。

絶対というわけではありませんが、
具体的な方が、その偏愛具合が増して、
その人の特徴を表しやすいと思います。

書いたら、それらを見せあい、自由に話をしてもらいます。

2人1組になって見せあい、話をしてもらい、
順番に相手を変えていくのも良いですし、

1人の人に順番に前に出てもらい、
それを周囲の数人で見て、質問していくのも良いでしょう。

自分と共通の好きなことが出てきて急に親近感がわいたり、
あの上司、日頃はあんな怖そうな顔しているのに、
実は乃木坂46の大ファンだと知って愛らしく思えたり

そんな事、結構ありますよ。

↓の本の中、著者の齋藤孝さんは、

人との嬉しい出会い、通じあう楽しみ、いい人間関係というのは、
互いの偏愛やクセの結びつきによって起こる

と、書いています。

(↓は私のアフィリエイトンクが貼ってあります。リンクを踏みたく無い人は、GoogleやYahooの検索又はamazonや楽天のサイトから検索してください。)

偏愛マップを作成し、見せあい、語り合うことで、
まず自分を再確認できて、周囲のスタッフを知れて、
通じあう楽しみを味わい、良い人間関係ができるかもしれないですね。

ロールプレイ

福祉事業所内で本当によくある対決が、

介護職・生活支援員 VS 看護職・栄養職

みなさんの事業所ではいかがですか? もめていませんか?

これは一般的に、その立場の違いが対決構造を生んでいます。

介護職・生活支援員は利用者さんの生活の質を考えますが、
看護職・栄養職は利用者さんの健康を考えます。

例えば食べ物。

介護職・生活支援員は、多少健康に悪くても、
時々は利用者さんに食べたい物を食べさせてあげたいと考えたとします。

一方で看護職・栄養職は、
この利用者さんは糖尿病の傾向があるので、
利用者さんの健康を考えると、利用者さんが食べたいからといって、
それに従って食べさせるわけにはいかないと考えたとします。

するとその対応でもめるのです。
お互いに利用者さんのことを考えての意見なのにもめるのです。

こんな時に有効なのが、その立場を入れ替えてのロールプレイです。

介護職・生活支援員が看護職に、
看護職・栄養職が介護職・生活支援員になって、
利用者さんの支援計画を作ってみるのです。

するとお互いの立場が理解できるようになります。

あ~ 看護師さんはそう考えて当然だよな・・・
あ~ 介護職さんはそう考えるよね・・・

という感じに。

そして、どちらも利用者さんの幸せを考えての意見であり、
目指していることは実は共通だったのかと気づくのです。

ここまで到達できれば、完全に他者理解ができたと言えるでしょうね。

ドラマ・小説の主人公になりきってみる

私は他者理解のトレーニングの1つとして、
ドラマを観たり、小説を読んだりすることをオススメしています。

これらを観たり、読んだりすることで、
自分ではない、誰かの人生を擬似的ですが体験できるからです。

私は「あなたならどうする?」というブログを書いたことがあります。

小説の主人公の設定を説明して、
その場合、あなたならどうしますか?
と、問いかけたブログです。

これを同じようなことを、
スタッフみんなでやって意見交換してみると面白いと思います。

→ あなたならどうする? 小説の主人公になりきってみる①
→ あなたならどうする? 小説の主人公になりきってみる②

この「小説の主人公になりきってみるブログ」は、
今後も新しい題材を増やしていきたいと思ってます。

あなたにとって仕事とは?

単純に、「あなたにとって仕事とは何ですか?」
と、問いかけてみるのも面白いです。

とはいえ、なかなかすぐには答えられないと思うので、
次の中から2つぐらい選んでもらうのも良いでしょう。

あなたにとって仕事とは?
①チームワーク
②段取りと効率
③使命・理想の追求
④面白さ
⑤勝負
⑥単に淡々とやること

傾向として、福祉人は①チームワーク、③使命・理想の追求と
答える人が多いですかね。

事務職は②段取りと効率、⑥淡々とやること
と答える人が多いようです。

⑤の勝負と答える人は、
経営者や営業マン等に多いようですが、

その場に10人ぐらいいて、1人2つずつ出してもらうと、
①から⑥までだいたい全てが出ますね。

それぐらい、「仕事とは?」で考えることが、
1人ひとりが違うということですね。

「へ~ あの人の仕事とは? ○○なんだ」
と、改めて知り、ビックリすることも結構ありますよ。

最後にオススメ本の紹介

私は他者理解をする時に、
まず根底・基礎となる考え方があると思っています。

それは、他者を自分の価値観で判断しないこと。

もう少し具体的な言葉で言うと、
「○○べき」という風に考えないことです。
(職場で決まっているルールは別です)

他者に「べき」を当てると、怒りになることもありますから、
結局自分の精神状態も良くなくなります。

・10分前には出勤して仕事の準備をするべき
・あいさつは、後輩からするべき (どっちからしても良いことに日本はなってます笑)

色々ありますよね。

こんな「べき」の考え方をやめようと思わせてくれる本が↓

(↓は私のアフィリエイトンクが貼ってあります。リンクを踏みたく無い人は、GoogleやYahooの検索又はamazonや楽天のサイトから検索してください。)

↓のリンクがだめな場合→ こうあるべきをやめない(Amazon)

「べき」をやめると、他者理解につながるばかりでなく、
自分自身がとっても楽になりますよ。
ぜひ、読んでみてください。

→ このブログを書いているのはどんな人

コメント

タイトルとURLをコピーしました